【開業医・医療法人専門税理士解説】患者が来ない理由と対策

この記事の監修者

中込政博
税理士法人シーガル
代表社員 税理士・公認会計士

あずさ監査法人・辻本郷税理士法人を経て、医療専門の税理士法人シーガルを設立。
税金に関する相談はもちろんのこと、公認会計士ですので、医業経営についてもぜひご相談ください!

遠藤大樹
税理士法人シーガル
代表社員 税理士

医療特化会計事務所・税理士法人山田&パートナーズを経て、医療専門の税理士法人シーガルを設立。
医師・歯科医師に対する税務顧問の他、相続税申告や相続対策・医業承継も対応できます!

茅ヶ崎駅から徒歩4分の個人開業医・医療法人専門の税理士法人シーガルです。

開業医として開業したものの、患者が増えずに経営が大変という診療所やクリニックを沢山見てきましたが、患者が来ない診療所・クリニックの特徴は共通していると考えています。


そこで今回は、患者が来ないクリニックの特徴、今すぐ始められる増患・集患対策を解説していきます。

この記事は次の方にオススメです。

・どうすれば患者が増えるか知りたい方

もくじ

患者が来ないクリニックの特徴4つ

立地が悪い

どの事業でもそうですが、事業が成功するか失敗するかを決めるのは「立地」です。

クリニックの立地の良し悪しによって患者数は大きく増減いたします。

主要駅から遠い、幹線道路に面していない、近くにバス停が無い場合などは、どうしても患者数は減少してしまう傾向にあります。

また、自院がある地域に競合のクリニックががあると、その分だけ患者数も薄まってしまい患者数が減少してしまうでしょう。

地域住民に認知されていない

立地が悪くないのに、患者が来ない場合には地域住民に認知されていない可能性があります。

総務省が公表している令和4年通信利用動向調査では、日本の人口の約80%がスマートフォンを持っているとの統計が出ています

そのため、体調が悪くなった患者のほとんどがスマートフォンで近くの診療所を探すと考えられます。

そもそもホームページを持っていないクリニック、持っていたとしても最低限の情報しか載せていないクリニックは、「〇〇市 内科」や「〇〇市 発熱外来」などのキーワードで検索した際に上位表示されず、患者が来ない可能性が高いです。

競合クリニックとの差別化ができていない

数十年前に比べて診療所の数も増えてきている現在では、競合医院が全く無いという立地はそうないと思います。

そうすると、他の競合クリニックとの差別化がとても大事になってきます。

数多くある選択肢から、患者さんに「この診療所・クリニックにかかりたい」と思ってもらうようにするためには、医師や歯科医師の先生の人柄や、診療コンセプト、診療時間などの強みが必要になってきますが、そのような強みをアピールできていないクリニックは、差別化ができていないため患者が来ない可能性が高いです。

スタッフの対応が悪い

厚生労働省が出している令和2年受療行動調査では、病院を選んだ理由として外来では15.0%の人が「医師や看護師が親切」という理由で病院を選んでいるとの統計が出ています。

クリニック・診療所ではなく、病院を対象にした統計であることから、「医師による紹介」や「専門性が高い医療を提供している」という2項目の割合が大きく、「医師や看護師が親切」が15%と少ない割合となっていますが、仮にクリニック・診療所を対象にした場合には、「医師による紹介」や「専門性が高い医療を提供している」という理由で診療所を選ぶ人の割合は激減すると思いますので、逆に「医師や看護師が親切」であることを理由に診療所を選ぶ人の割合が激増するでしょう。

そうすると、医師や看護師、受付事務を含めたスタッフの対応がとても大事になってきます。

患者さんとコミュニケーションを取らず流れ作業のように受付や診療していたり、スタッフが私語をしていたり、看護師が注射が痛いことを当たり前と思っていたりすると、患者さんは「スタッフの対応が悪い」と感じてしまい患者が来ない可能性が高いです。

今すぐ始められる集患・増患対策3つ

MEO対策を行う

近年、診療所・クリニックを探す患者さんは「○○市 発熱外来」とインターネットで検索したあと、マップ検索から各診療所・クリニックへアクセスする方が増えてきています。

そのため、Googleマップを始めとした地図アプリを利用した集患・増患対策は、その地域の患者さんに対してダイレクトに診療所・クリニックを認知させることができるのです。

MEOとは、Map Engine Optimization(マップエンジン最適化)の略称であり、Googleマップを始めとした地図アプリの検索結果において、上位に表示されるように様々な対策を行い、集患・増患につなげることを目的としています。

MEO対策の方法は単純でお金もかかりません。

Googleビジネスプロフィールの登録を行い、口コミを集めて評価レビューを充実させていくだけです。

口コミは良い口コミだけでなく悪い口コミが掲載される可能性もありますが、それを踏まえてもMEO対策を行う価値はあると思います。

口コミを偽装してしまうとGoogleよりペナルティを受ける可能性もありますので、ご注意ください。

待合室を快適にする

待合室は患者さんが多くの時間を過ごす場所になることから、待合室の快適さはその診療所・クリニックの印象に大きく影響を与えます。

待合室を快適にする方法としては以下のようなものが挙げられます。

  • 週刊誌・月刊誌の雑誌やマンガは最新のものを揃える
  • ボロボロになった雑誌やマンガは定期的に取替える
  • 待合室の床をキレイに清掃する
  • 患者さん向けのWi-Fiを用意する
  • ウォーターサーバーやコーヒーメーカーを設置する

スタッフの対応を改善する

「スタッフの対応が悪い」でも記載したように、スタッフの対応が悪いと患者離れに繋がってしまいます。逆にいえば、スタッフの対応が改善すれば患者さんは定期的に通ってくれるようになるのです。

具体的には以下のような対応を徹底するように指導することがオススメです。

  • 来院時に「本日はどうされましたか?ご体調はいかがですか?」との声掛け
  • 待合室で体調が極端に悪そうな患者さんにはお水や毛布をお持ちする
  • 話を聞く際には、患者さんの視線と合わせる
  • 診療後に「先生の話、わかりましたか?」と声掛け

まとめ

診療所・クリニックの患者を増やすために大きな改革を必要はなく、「MEO対策を行う」「待合室を快適にする」「スタッフの対応を改善する」という3つの対策から始めていきましょう。

この3つの対策を徹底的に行えれば、必ず患者さんが増えます。

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