「措置法26条という言葉は聞いたことがあるけれど、自院で使えるのかよく分からない」
「概算経費がどれくらいになるのか、まず金額感を知りたい」
「今の税理士から説明は受けているけれど、本当に有利なのか比較できていない」
このように感じている開業医の先生や医療法人の理事長先生は多いと思います。
措置法26条は、一定の要件を満たす医師・歯科医師について、社会保険診療に係る経費を、実際に支払った経費ではなく、法定の概算経費で計算できる特例です。
結論からいうと、社会保険診療報酬が5,000万円以下で、医業・歯科医業から生ずる収入金額が7,000万円以下であれば、社会保険診療分について、実額経費ではなく概算経費で計算できる可能性があります。
社会保険診療収入だけで見ると、概算経費の目安はおおむね67%〜72%です。
たとえば、社会保険診療報酬が3,500万円の場合、概算経費はおおむね2,460万円になります。
ただし、措置法26条は「使えるかどうか」だけで判断する制度ではありません。
本当に大切なのは、実額経費と比べて有利なのか、自由診療がある場合の按分は正しいのか、医療法人化や売上規模との関係で今後も使えるのかまで整理することです。
厳密には、個人開業医は租税特別措置法26条、医療法人は租税特別措置法67条が根拠です。実務上も検索上も「措置法26条」とまとめて呼ばれることが多いため、この記事では、個人開業医・医療法人の両方を含めて、便宜上「措置法26条」と表記します。医療法人については、国税庁の通達でも第67条として、社会保険診療報酬に係る損金算入額の計算や明細書の添付が整理されています。
措置法26条は、申告のときに速算表へ当てはめて終わりという話ではありません。
次のような先生は、早めに確認しておくことをおすすめします。
社会保険診療報酬が5,000万円に近づいている
自由診療収入が増えてきている
措置法26条を使っているが、実額経費との比較をきちんと見ていない
医療法人化を検討している
今の税理士から、措置法26条について詳しい説明を受けていない
月次の試算表では、措置法26条を使った場合の着地が見えていない
このような場合、措置法26条を「申告時だけの節税計算」として見るのではなく、月次管理、自由診療割合、医療法人化、役員報酬、設備投資まで含めて整理することが大切です。
現在の顧問税理士がいる場合でも、措置法26条、自由診療割合、実額経費との比較、医療法人化までを一体で相談できていないケースは少なくありません。
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「措置法26条を使えるのか、別の視点でも確認したい」
「実額経費と概算経費のどちらが有利か見てほしい」
「医療法人化や役員報酬まで含めて、今後の税務を相談したい」
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- 措置法26条とは?社会保険診療に使える概算経費の特例
- 措置法26条の適用条件
- 社会保険診療報酬5,000万円の判定で注意すること
- 措置法26条の概算経費はいくら?ざっくり目安
- 措置法26条の速算表
- 措置法26条の計算方法
- 自由診療割合の考え方
- 措置法26条の概算経費を具体例で確認
- 措置法26条で有利になりやすい医院
- 措置法26条は毎年同じ判断でよいとは限らない
- 措置法26条の注意点
- 1. 実額経費も必ず把握する
- 2. 自由診療がある場合は按分が必要
- 3. 医療法人も対象になり得る
- 4. 医療法人では特別償却などにも注意する
- 5. 売上が基準に近いなら早めに確認する
- 6. 雑収入の扱いを整理する
- 措置法26条は節税だけで考えない
- 措置法26条と医療法人化の関係
- 今の税理士と別の視点で確認したい先生へ
- よくある質問
- 措置法26条は、誰が使える制度ですか?
- 社会保険診療報酬が5,000万円を少しでも超えたら使えませんか?
- 概算経費は、どのくらいの割合になりますか?
- 措置法26条を使えば必ず節税になりますか?
- 自由診療がある場合も使えますか?
- 医療法人でも使えますか?
- 措置法26条は、いつ判断すればよいですか?
- まとめ
措置法26条とは?社会保険診療に使える概算経費の特例

措置法26条とは、医業又は歯科医業を営む個人開業医が、一定の要件を満たす場合に、社会保険診療に係る必要経費を、実際に支払った経費ではなく、法定の計算式で算出した概算経費で計算できる特例です。
通常、所得税の計算では、収入から実際に支払った必要経費を差し引いて所得を計算します。
しかし、措置法26条を使う場合、社会保険診療分については、実際の経費ではなく、社会保険診療報酬の金額に応じた一定割合で概算経費を計算できます。
措置法26条のポイントは、実額経費より概算経費の方が大きければ、その差額分だけ所得を圧縮できるところにあります。
つまり、条件に当てはまれば必ず得になる制度ではありません。
あくまで、実額経費と概算経費を比較して、有利かどうかを見る制度です。
なお、自由診療がある場合は、自由診療分まで全部を概算で処理するわけではありません。
基本的には、社会保険診療分は概算経費、自由診療分は実額経費ベースで計算するという整理になります。
措置法26条の適用条件

措置法26条を使えるかどうかは、まず次の2つで判断します。
社会保険診療報酬が5,000万円以下であること
医業・歯科医業から生ずる収入金額が7,000万円以下であること
この2つの基準を超える場合、措置法26条による概算経費の計算は選択できません。
ここで注意したいのは、2つ目の「医業・歯科医業から生ずる収入金額」です。
7,000万円判定では、社会保険診療収入だけを見るわけではありません。
たとえば、次のような収入は、基本的に医業・歯科医業から生ずる収入金額に含めて考える必要があります。
社会保険診療収入
自由診療収入
健康診断料
人間ドック収入
室料差額収入
介護保険法に基づく主治医意見書作成料
一方で、会計ソフト上は収入として処理していても、7,000万円判定に含めないものもあります。
たとえば、次のようなものです。
医薬品の仕入れリベート
患者からの謝礼金
電話使用料
自動販売機等の手数料
治療器具等の販売収入
休日夜間診療等の嘱託料
国税庁の付表でも、このような収入は事業所得の雑収入として記載するものの、「医業及び歯科医業から生ずる収入金額」には含まれないものとして整理されています。
つまり、措置法26条の判定では、単純に会計ソフト上の売上合計だけを見るのではなく、どの収入が7,000万円判定に入るのかを整理することが重要です。
社会保険診療報酬5,000万円の判定で注意すること
社会保険診療報酬5,000万円という基準は、かなり重要です。
この基準を超えると、措置法26条の概算経費は使えません。
ここでいう社会保険診療報酬は、支払基金や国保連から入金される金額だけを見ればよいわけではありません。
患者の窓口負担分も含めて、社会保険診療に係る報酬として整理する必要があります。
たとえば、保険診療中心のクリニックで、毎月の保険診療収入が400万円前後ある場合、年間では4,800万円程度になります。
このような医院では、少し患者数が増えたり、診療単価が上がったりすると、5,000万円ラインに近づくことがあります。
5,000万円を超えるかどうかは、年末や決算直前に慌てて見るのではなく、月次で確認しておくべきポイントです。
措置法26条の概算経費はいくら?ざっくり目安

最初に押さえておきたいのは、社会保険診療収入に対する概算経費は、ざっくり7割前後という点です。
社会保険診療報酬の金額ごとの概算経費の目安は、次のとおりです。
社会保険診療報酬 | 概算経費の目安 |
|---|---|
1,000万円 | 約720万円 |
2,500万円 | 約1,800万円 |
3,000万円 | 約2,150万円 |
3,500万円 | 約2,460万円 |
4,000万円 | 約2,770万円 |
5,000万円 | 約3,340万円 |
社会保険診療報酬だけで見ると、概算経費率はおおむね67%〜72%です。
「自院で使えそうかどうか」をざっくり見たい段階なら、まずは保険診療収入×7割前後でイメージすると分かりやすいです。
ただし、これは社会保険診療分だけの概算経費です。
自由診療収入がある医院では、自由診療に直接対応する経費や、共通経費を按分した金額を別途加える必要があります。
措置法26条の速算表
社会保険診療分の概算経費は、次の速算表で計算します。
社会保険診療報酬 | 概算経費 |
|---|---|
2,500万円以下 | 社会保険診療報酬 × 72% |
2,500万円超 3,000万円以下 | 社会保険診療報酬 × 70% + 50万円 |
3,000万円超 4,000万円以下 | 社会保険診療報酬 × 62% + 290万円 |
4,000万円超 5,000万円以下 | 社会保険診療報酬 × 57% + 490万円 |
たとえば、社会保険診療報酬が3,500万円の場合は、次のように計算します。
3,500万円 × 62% + 290万円 = 2,460万円
つまり、3,500万円の社会保険診療収入に対して、社会保険診療分の経費として2,460万円を計上できるイメージです。
措置法26条の計算方法

自由診療がまったくない場合は、社会保険診療収入を速算表に当てはめれば、概算経費の目安が出ます。
一方で、自由診療がある場合は、次の流れで考えます。
保険診療収入と自由診療収入を分ける
保険診療に直接対応する経費、自由診療に直接対応する経費、共通経費を分ける
共通経費がある場合は、自由診療割合を出す
自由診療分の経費を計算する
社会保険診療分は速算表で概算経費を計算する
実額経費と概算経費を比較する
ここで大切なのは、自由診療がある医院では、単に社会保険診療収入だけを速算表に当てはめれば終わりではないということです。
特に、美容、自費診療、健診、人間ドック、矯正、インプラントなどがある医院では、自由診療割合や共通経費の按分が重要になります。
自由診療割合の考え方
自由診療と社会保険診療のどちらに係る経費か明らかではない共通経費については、自由診療割合を用いて按分します。
国税庁の付表でも、社会保険診療報酬と自由診療収入の両方がある場合、自由診療に係る必要経費の金額や措置法差額を算出するために計算を行うことが示されています。
自由診療割合は、診療実日数又は収入金額を用いて算出します。
収入割合を用いる場合は、自由診療の方が社会保険診療より単価が高くなりやすいため、診療科目に応じた調整率を掛けて自由診療割合を算出します。
調整率は次のとおりです。
診療科目 | 調整率 |
|---|---|
眼科・外科・整形外科 | 80% |
産婦人科・歯科 | 75% |
上記以外(美容整形を除く) | 85% |
たとえば、内科クリニックの場合は、原則として85%の調整率を使うことになります。
自由診療割合は、自由診療に係る共通経費を合理的に算出するためのものです。
そのため、自由診療の金額が小さいからといって無視してよいわけではありません。
自由診療がある場合は、自由診療分の直接経費と共通経費の按分をきちんと整理することが大切です。
措置法26条の概算経費を具体例で確認

たとえば、内科クリニックで次のような数字だとします。
社会保険診療収入:3,500万円
自由診療収入:200万円
原価および経費総額:1,850万円
自由診療分の直接経費:30万円
社会保険診療分の直接経費:70万円
共通経費:1,750万円
内科は調整率85%です。
収入割合で自由診療割合を出すと、次のようになります。
200万円 ÷ 3,700万円 × 85% = 約4.59%
共通経費1,750万円のうち、自由診療分は次の金額です。
1,750万円 × 4.59% = 約80.3万円
自由診療分の経費は、直接経費30万円を足して、次の金額になります。
30万円 + 80.3万円 = 約110.3万円
一方、社会保険診療分の概算経費は、次のとおりです。
3,500万円 × 62% + 290万円 = 2,460万円
したがって、措置法26条を使った場合の経費合計は、次の金額になります。
2,460万円 + 110.3万円 = 約2,570.3万円
実額経費1,850万円と比べると、次の差が出ます。
2,570.3万円 − 1,850万円 = 約720.3万円
このケースでは、概算経費を使うことで、実額経費より約720万円多く経費を計上できる計算になります。
ただし、ここで注意したいのは、約720万円増えた分がそのまま節税額になるわけではないということです。
実際の税負担は、所得税率、住民税、個人事業税、ほかの所得、所得控除などによって変わります。
ここでは、経費が数百万円単位で動く可能性があるとつかんでいただければ十分です。
措置法26条で有利になりやすい医院
措置法26条は、実額経費があまり膨らみにくい医院ほど有利になりやすい特例です。
たとえば、次のような医院では、概算経費が実額経費を上回りやすい傾向があります。
設備投資がそこまで大きくない
家賃負担が重すぎない
人件費が過度に膨らんでいない
外注費が少ない
保険診療中心で、自由診療割合が小さい
利益率が高い
反対に、次のような医院では、実額経費の方が有利になることもあります。
高額な医療機器を導入している
広いテナントで家賃が重い
スタッフ数が多く、人件費が大きい
自由診療が多く、按分計算が複雑
広告費や外注費が大きい
開業初期で設備投資や減価償却費が大きい
つまり、診療科目だけで一律に判断するより、直近の試算表や決算書をもとに、実額経費と概算経費を比較することが重要です。
措置法26条は毎年同じ判断でよいとは限らない
前年に措置法26条を使ったからといって、今年も必ず使った方がよいとは限りません。
たとえば、今年だけ大きな医療機器を購入した場合、実額経費の方が有利になることがあります。
逆に、今年は経費が少なく利益率が高い場合、概算経費の方が有利になることがあります。
また、社会保険診療報酬が5,000万円に近づいている医院では、今年は使えても来年は使えない可能性があります。
したがって、措置法26条は、申告時に一度だけ見るのではなく、毎年、実額経費と比較して判断する必要があります。
措置法26条の注意点

1. 実額経費も必ず把握する
措置法26条は、自動的に得になる制度ではありません。
概算経費と実額経費を比べて、はじめて有利不利が見えます。
実額経費を締めずに判断すると、かえって不利な申告になることがあります。
特に、次のような年は注意が必要です。
医療機器を購入した年
内装工事を行った年
退職金を支給した年
広告費が大きく増えた年
人件費が大きく増えた年
概算経費だけを見て判断せず、必ず実額経費も確認することが大切です。
2. 自由診療がある場合は按分が必要
自由診療収入がある医院では、自由診療の直接経費だけでなく、共通経費の按分も必要です。
自由診療割合を診療実日数で出すか、収入割合で出すかでも結果が変わります。
特に、次のような収入がある場合は注意が必要です。
健康診断
人間ドック
美容診療
矯正
インプラント
自費の予防診療
室料差額
主治医意見書作成料
自由診療がある医院では、保険診療分だけでなく、自由診療分の経費計算まで含めて整理する必要があります。
3. 医療法人も対象になり得る
措置法26条は、厳密には個人開業医の規定です。
ただし、医療法人にも、同趣旨の特例として租税特別措置法67条があります。
医療法人が適用する場合には、法人税申告で社会保険診療報酬に係る損金算入に関する明細書を作成することになります。国税庁の通達でも、措置法67条の適用を受ける場合には、明細書に社会保険診療報酬に係る損金の額、計算の基礎、措置法67条1項により計算した金額を記載するものとされています。
医療法人の場合は、役員報酬、人件費、減価償却費、法人に残す利益、設備投資、資金繰りまで含めて判断する必要があります。
個人開業医のときに有利だったからといって、医療法人でも同じように有利とは限りません。
医療法人の場合は、役員報酬や法人に残す利益とのバランスも含めて比較することが大切です。
4. 医療法人では特別償却などにも注意する
医療法人が措置法67条を使う場合、社会保険診療報酬に係る経費の範囲にも注意が必要です。
国税庁の質疑応答事例では、医療法人が措置法67条を適用する場合、社会保険診療報酬に係る固定資産について特別償却を受けたとき、その特別償却額は措置法67条1項の「社会保険診療報酬に係る経費」として損金算入する金額に含まれ、別に損金算入することはできないとされています。
つまり、医療法人で概算経費を使う場合は、単純に「概算経費+別枠の特別償却」と考えてよいわけではありません。
医療法人では、概算経費と減価償却・特別償却・設備投資の関係まで確認することが大切です。
5. 売上が基準に近いなら早めに確認する
社会保険診療報酬5,000万円、医業・歯科医業から生ずる収入金額7,000万円のラインを超えると、措置法26条は使えません。
売上が基準に近い医院では、年末や決算直前に慌てて確認しても、できることが限られます。
次のような医院は、早めに確認しておくべきです。
保険診療収入が月400万円前後ある
患者数が増えている
診療単価が上がっている
自由診療や健診収入が増えている
医療法人化を検討している
月次試算表で7,000万円ラインが見えてきている
措置法26条を使えるかどうかは、申告時だけでなく、月次管理の段階で見ておく方が安心です。
6. 雑収入の扱いを整理する
7,000万円判定では、医業・歯科医業から生ずる収入金額を見ます。
そのため、すべての入金が7,000万円判定に入るわけではありません。
たとえば、医薬品の仕入れリベート、患者からの謝礼金、電話使用料、自動販売機等の手数料、治療器具等の販売収入、休日夜間診療等の嘱託料などは、雑収入として整理されるものの、医業・歯科医業から生ずる収入金額には含めないものとして扱われます。
つまり、会計ソフト上の売上や入金額だけで7,000万円判定をすると、誤る可能性があります。
どの収入が判定対象で、どの収入が雑収入なのかを整理することが大切です。
措置法26条は節税だけで考えない
措置法26条は節税効果が出ることがあるため、「使えるなら使いたい」と考える先生も多いと思います。
もちろん、有利であれば使うべき制度です。
ただし、措置法26条は、単なる節税テクニックではありません。
社会保険診療収入、自由診療収入、実額経費、共通経費、医療法人化、役員報酬、設備投資まで関係します。
そのため、税金だけでなく、医院経営の数字全体を見て判断することが大切です。
たとえば、措置法26条で所得を抑えられるとしても、実際のキャッシュが増えるわけではありません。
また、医療法人化を検討している場合は、法人化後の役員報酬や法人利益とのバランスも見る必要があります。
節税額だけを見るのではなく、手元資金、設備投資、将来の法人化まで含めて考えることが重要です。
措置法26条と医療法人化の関係

個人開業医で措置法26条を使っている先生が、医療法人化を検討する場合には注意が必要です。
個人開業医としては措置法26条で有利になっていても、医療法人化後は役員報酬、法人利益、社会保険料、退職金、医療法人に残す資金などを含めて判断することになります。
つまり、医療法人化の判断では、次の項目を総合的に比較する必要があります。
個人の所得税・住民税
医療法人の法人税等
理事長の役員報酬
社会保険料
医療法人に残す利益
将来の退職金
家族への給与や役員報酬
設備投資や借入返済
医業承継のしやすさ
措置法26条で有利だから個人のままがよい、という単純な話ではありません。
反対に、医療法人化した方がよいという単純な話でもありません。
措置法26条の有利不利と、医療法人化の有利不利は、セットで比較することが大切です。
今の税理士と別の視点で確認したい先生へ
措置法26条は、速算表に当てはめれば終わりではありません。
実額経費との比較、自由診療割合、共通経費の按分、医療法人化、役員報酬、月次管理まで含めて整理して初めて、実務で使いやすくなります。
現在の顧問税理士がいる場合でも、次のようなケースでは、別の視点で確認する価値があります。
措置法26条を毎年使っているが、実額経費との比較が見えていない
自由診療があるのに、按分計算の説明を受けていない
保険診療収入が5,000万円に近づいている
医療法人化を検討しているが、措置法26条との関係を整理できていない
月次試算表では、措置法26条を使った場合の着地が分からない
今の税理士から、申告時期にならないと有利不利が分からないと言われている
税理士法人シーガルでは、開業医・医療法人向けに、60日間無料の「ゆるやかな税理士変更プラン」を用意しています。
60日の移行期間中は無料で、期間中はいつでもキャンセルできます。現在の税理士との契約継続を選ぶこともでき、移行期間終了後に自動で正式契約へ切り替わることもありません。
「措置法26条を使えるのか、別の視点でも確認したい」
「実額経費と概算経費のどちらが有利か比較したい」
「自由診療の按分や7,000万円判定を整理したい」
「医療法人化や役員報酬まで含めて、今後の税務を見直したい」
このような先生は、まずは60日間無料で、今の税理士と比較しながらご相談ください。
よくある質問
措置法26条は、誰が使える制度ですか?
措置法26条は、医業又は歯科医業を営む個人開業医が、一定の要件を満たす場合に、社会保険診療分について概算経費を使える制度です。
医療法人については、厳密には措置法26条ではなく、租税特別措置法67条に同趣旨の特例があります。
社会保険診療報酬が5,000万円を少しでも超えたら使えませんか?
はい。
社会保険診療報酬が5,000万円を超える場合は、措置法26条の概算経費は使えません。
また、医業・歯科医業から生ずる収入金額が7,000万円を超える場合も使えません。
そのため、売上が基準に近い医院では、月次で早めに確認しておくことが大切です。
概算経費は、どのくらいの割合になりますか?
社会保険診療収入だけで見ると、おおむね67%〜72%です。
具体的には、2,500万円以下なら72%、2,500万円超3,000万円以下なら70%+50万円、3,000万円超4,000万円以下なら62%+290万円、4,000万円超5,000万円以下なら57%+490万円で計算します。
措置法26条を使えば必ず節税になりますか?
必ず節税になるわけではありません。
措置法26条は、概算経費と実額経費を比較して、有利な場合に使う制度です。
医療機器購入、人件費増加、家賃負担、広告費、外注費などが大きい年は、実額経費の方が有利になることもあります。
自由診療がある場合も使えますか?
使える可能性はあります。
ただし、自由診療分まで全部を概算経費で処理するわけではありません。
自由診療分の直接経費や、共通経費の按分を行ったうえで、社会保険診療分について概算経費を計算します。
自由診療がある医院では、自由診療割合の計算と共通経費の按分が重要です。
医療法人でも使えますか?
医療法人にも、同趣旨の特例として租税特別措置法67条があります。
ただし、医療法人では、役員報酬、人件費、法人に残す利益、設備投資、資金繰りまで含めて判断する必要があります。
個人開業医のときに有利だったからといって、医療法人でも同じように有利とは限りません。
措置法26条は、いつ判断すればよいですか?
最終的には申告時に判断します。
ただし、売上が5,000万円や7,000万円の基準に近い場合、自由診療がある場合、医療法人化を検討している場合は、月次の段階から確認しておくべきです。
申告時期になってから慌てるより、早めに数字を整理しておく方が安全です。
まとめ
措置法26条は、一定の条件を満たすと、社会保険診療収入について概算経費を使える特例です。
個人開業医の場合は租税特別措置法26条、医療法人の場合は租税特別措置法67条が根拠になります。
適用の大きな条件は、社会保険診療報酬が5,000万円以下で、医業・歯科医業から生ずる収入金額が7,000万円以下であることです。
概算経費の目安は、社会保険診療収入だけで見ると、おおむね67%〜72%です。
ただし、実務で本当に大事なのは、使えるかどうかだけではありません。
実額経費と比べて有利なのか
自由診療がある場合、どこまで按分が必要なのか
5,000万円・7,000万円の基準を超えそうではないか
医療法人化や役員報酬との関係をどう見るのか
月次の段階で着地を把握できているか
ここまで見て、はじめて判断しやすくなります。
とくに、自由診療がある医院や医療法人では、申告の直前だけ確認しても結論が出しにくいことがあります。
日々の会計の段階から数字を整えておいた方が、あとで慌てずに済みます。
私たち税理士法人シーガルは、医療法人・個人開業医専門の税理士法人です。税務顧問サービスは医療専門で、代表税理士が直接お客様を担当し、医療法人設立、相続、医業承継にも対応しています。
措置法26条のように、税務判断と日々の数字の整理がつながっているテーマは、単発で確認するより、税務顧問として継続して見ていく方が進めやすいと考えています。
「措置法26条を使えるのか、使わない方がよいのか整理したい」
「申告だけでなく、月次の数字の見方から整えたい」
「税務だけでなく、医療法人化や承継も含めて長く相談したい」
このようなお悩みがある先生は、自己判断で進める前に、一度ご相談ください。
措置法26条は、うまく使えば有利になることがある制度です。
ただし、大切なのは、特例を使うこと自体ではありません。
どの数字をもとに判定するのか。
実額経費とどう比べるのか。
自由診療や医療法人の論点をどう整理するのか。
ここまで整理しておくと、措置法26条は実務でも使いやすい制度になります。
措置法26条、自由診療割合、医療法人化、役員報酬まで含めて、今の税理士と別の視点で比較したい先生へ。
60日間無料のゆるやかな税理士変更プランで、現在の税理士との契約を続けたまま相談できます。





