2024.9.5
医療法人の監事は誰に頼む?親族はNG?選び方5つと報酬の考え方
「医療法人の監事は親族に頼んでもよいのか」
「知人にお願いしておけば十分なのか」
「そもそも誰に頼むのが安全なのか」
医療法人化を検討し始めると、こうした悩みが一気に出てきます。監事は、ただ名前を置いておけばよい役職ではありません。医療法人の業務と財産の状況を監査し、毎会計年度、監査報告書を作成して、会計年度終了後3か月以内に社員総会と理事会へ提出する役割があります。理事会にも出席し、必要があると認めるときは意見を述べる立場です。
結論からいうと、医療法人の監事は「頼みやすい人」で選ばない方が安全です。 監事については、理事や職員との兼任はできず、自治体実務では、親族関係や顧問関係など、独立性に疑問が出る人は慎重に扱われます。つまり、監事選びは「誰にお願いするか」だけの話ではありません。役員体制、親族関係、決算実務、関連当事者との取引、役員変更届までつながるテーマです。監事の人選で迷うときは、医療法人化後の運営まで見据えて考えることが大切です。
税理士法人シーガルの無料の初回面談は、現状整理と顧問契約のご説明の場です。 現在どのようなお悩みがあるのか、医療法人化にあたって監事や役員体制をどう考えるべきか、シーガルで継続的に対応すべきテーマかを整理できます。
一方で、監事候補の個別可否や具体的な判断は、正確を期すため顧問契約後に資料を確認のうえで対応していますが、「まずは何をすべきかクリアにしたい」という方は、この面談を判断材料にしていただければと思います。
監事の人選は、設立時だけの話ではありません。
役員体制、届出、決算までつながるため、医療法人化の段階から整理しておく方が安全です。
「監事を誰に頼むべきか、医療法人化の流れから整理したい」 という先生は、まず医療専門の税務顧問サービスをご覧ください。

- 医療法人の監事とは?役割・人数・任期
- 医療法人の監事は親族に頼める?親族は原則避けた方が安全
- 医療法人の監事は誰に頼む?選び方5つ
- 1. 独立性があるか
- 2. 実際に監査ができるか
- 3. 財務書類を読めるか
- 4. 必要なときに意見を言えるか
- 5. 選任後の実務まで見据えられるか
- 医療法人の監事に知人・友人・専門家を選ぶときの考え方
- 医療法人の監事の報酬はどう決める?金額より役割で考える
- 医療法人の監事選任で見落としやすい実務
- まとめ
- 監事選びで迷うなら、医療法人化後の運営まで見据えておくと安全です
- 医療法人化の段階から、税務顧問まで見据えて整理することをおすすめします
- よくある質問
- 医療法人の監事は親族でも問題ありませんか?
- 顧問税理士を監事にしてもよいですか?
- 監事は無報酬でもよいですか?
- 重任でも役員変更届は必要ですか?
- 無料の初回面談ではどこまで相談できますか?
医療法人の監事とは?役割・人数・任期

医療法人の監事は、法人の外側から運営をチェックする監査機関です。医療法人は、原則として理事3名以上、監事1名以上を置かなければならず、役員の任期は2年を超えることができませんが 再任は可能です。
監事の主な仕事は、医療法人の業務を監査すること、財産の状況を監査すること、毎会計年度の監査報告書を作成すること、不正や法令違反を見つけたときに都道府県知事や社員総会、理事会に報告することです。さらに、監事は理事会に出席し、必要があると認めるときは意見を述べなければなりません。
監事は名義だけのポジションではありません。実際に法人監査業務を実施できない人を形式的に置くのではなく、財務諸表を見て、必要な場面で意見を言える人が選ばれていることが大切です。
医療法人の監事は親族に頼める?親族は原則避けた方が安全

親族に頼みたいと考える理事長先生は多いと思います。気心が知れていて、話しやすいからです。ただ、監事は話しやすさより独立性が大事です。 自治体の手引きでも、監事は理事、評議員、法人の職員を兼任していないことに加え、他の役員と親族等の特殊の関係がある者ではないことが求められています。東京都の案内でも、理事の親族や医療法人と取引関係・顧問関係にある個人、法人の従業員が監事に就任することは適当ではないとされています。
親族が問題になりやすい理由は単純です。監事は、理事の業務執行を見て、必要があれば意見を言う立場だからです。理事長の配偶者や子、兄弟姉妹などが監事に入っていると、どうしてもチェックが甘くなりやすくなります。監査が形だけになると、監事を置いている意味が薄くなります。
医療法人の監事は誰に頼む?選び方5つ
監事を選ぶときは、肩書きだけで決めるより、次の5つで見た方が失敗しにくいです。
1. 独立性があるか
まず大事なのは、法人と近すぎないことです。親族関係、雇用関係、顧問関係、取引関係が強いと、どうしても厳しい監査がしにくくなります。監事は、仲の良い人を置く役職ではありません。必要な場面で「それはまずいです」と言える距離感が必要です。
2. 実際に監査ができるか
監事は、年に一度押印して終わりではありません。決算関係書類や事業報告書等を確認し、監査報告書を作成し、理事会にも関わります。実際に監査業務を実施できない人を名目的に選ぶのは避けた方がよいです。
3. 財務書類を読めるか
監事は、業務だけでなく財産の状況も監査します。貸借対照表や損益計算書、財産目録などを見て、違和感があれば質問できる力が必要です。数字にまったく触れたことがない人だと、形式だけになりやすいです。
4. 必要なときに意見を言えるか
監事は理事会に出席し、必要があれば意見を述べる義務があります。知識だけでは足りません。問題が見えたときに、関係性に流されず言える人かどうかも大切です。
5. 選任後の実務まで見据えられるか
監事選任は就任して終わりではありません。任期管理、重任、役員変更届、決算と監査報告書まで続きます。選任後の実務まで意識できる人の方が、あとで揉めにくいです。
5つの条件を見ても、「候補者はいるが、この人でよいか判断しきれない」 という先生は多いと思います。
監事の人選は、設立後の届出や決算実務までつながります。
医療法人化にあたって何を先に整理すべきか確認したい方は、無料の初回面談をご利用ください。

医療法人の監事に知人・友人・専門家を選ぶときの考え方
実務感としては、クリニック規模の医療法人では、まずは知人や医師仲間に監事をお願いするケースもあります。 役員構成が比較的シンプルで、「まずは信頼できる第三者に頼みたい」と考える理事長先生も少なくありません。ここは、現場ではわりとよくある話です。
一方で、病院を運営する医療法人や規模の大きい医療法人では、監事に求められる役割が重くなりやすいです。病院、介護老人保健施設又は介護医療院等を開設する医療法人の監査については、外部監査が望ましいとされ、一定の医療法人では公認会計士又は監査法人による監査が求められています。こうした違いもあって、病院レベルの法人ほど、弁護士や公認会計士・税理士などの専門家を監事候補として検討しやすいと考えると、実務感に合います。
ただし、クリニックなら知人でよい、病院なら専門家でなければならない、という単純な話ではありません。 本当に大切なのは、法人の規模そのものより、独立性があるか、実際に監査ができるか、必要なときに意見を言えるかです。知人であっても機能することはありますし、肩書きが立派でも名ばかり監事では意味がありません。
また、顧問税理士についてはさらに慎重に考えた方がよいです。多くの都道府県では医療法人と顧問関係にある個人・法人の代表者の就任は適当ではないとされています。したがって、現在の顧問税理士をそのまま監事にする発想は危ないことがあります。所轄庁実務や実際の関係性まで踏まえて判断した方が安全です。
いまの顧問税理士に相談しているものの、
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医療法人の監事の報酬はどう決める?金額より役割で考える
監事の報酬について、全国一律の金額表があるわけではありません。 モデル定款では、役員の報酬等は社員総会の決議によって別に定める建て付けが示されています。つまり、監事報酬は「相場だけで決める」というより、どこまでの役割を期待するかで決めるテーマです。
たとえば、理事会出席が中心なのか、決算書類の確認まで含むのか、継続的に運営面まで助言を求めるのかで、報酬の考え方は変わります。安さだけで決めると、「ここまで見てもらえると思っていたのに違った」というズレが出やすくなります。
また、無報酬でも監事の責任は軽くなりません。 神奈川県の手引きでは、役員はその任務を怠ったときは医療法人に対して損害賠償責任を負い、悪意又は重大な過失がある場合は第三者に対しても責任を負うと整理されています。特に知人や友人へ依頼するときは、報酬の有無より、どこまでの役割を求めるのかを最初に整理しておくことが大切です。
医療法人の監事選任で見落としやすい実務
監事選任で漏れやすいのが、選任後の事務です。役員の任期は2年以内ですから、定期的に重任や改選が発生します。少なくとも大阪府や神奈川県の案内では、重任でも役員変更届の提出が必要です。就任・退任だけでなく、「再任だから何もしなくてよい」とはなりません。
決算とのつながりも大きいです。医療法人は毎会計年度終了後2か月以内に事業報告書等を作成し、その後、監事監査などを経て、3か月以内に都道府県知事へ提出する流れが一般的です。添付書類には、監事の監査報告書も含まれます。監事が機能していないと、この一連の流れも弱くなります。
さらに、事業報告書等には、一定の場合に関係事業者との取引に関する報告書も含まれます。監事の独立性を考え始めると、親族関係や関連当事者との取引まで見直しが必要になることがあります。
監事選任は、重任、役員変更届、監査報告書、関連当事者との取引までつながります。
設立後の運営まで見据えて整理したい方は、医療専門の税務顧問サービスをご覧ください。
まとめ
医療法人の監事は、単に名前を置けばよい役職ではありません。大切なのは、親族かどうか、知人かどうか、肩書きがあるかどうか以上に、その人が独立した立場で実際に監事として機能できるかです。監事の人選で迷う場面は、医療法人化の前後、特に設立準備の段階で出てくることが多いと思います。
実務感としては、クリニック規模の医療法人では、まずは知人や医師仲間に監事をお願いできないかと考えるケースもあります。一方で、病院を運営する医療法人や規模の大きい法人では、監事に求められる役割が重くなりやすく、弁護士、公認会計士、税理士などの専門家が候補に挙がりやすい傾向があります。ただし、どちらが正しいという単純な話ではありません。大切なのは、法人の規模よりも、その監事がきちんと機能するかどうかです。
監事選びで迷うなら、医療法人化後の運営まで見据えておくと安全です
監事の人選そのものは、医療法人化の前に悩むことが一般的です。ただ、監事を誰にするかを考え始めると、監事だけの話では終わらないことも少なくありません。実際には、役員体制、親族関係、議事録の整備、役員変更届、関連当事者との取引、今後の承継まで、医療法人化後の運営全体に目を向けた方がよいケースがあります。
つまり、設立時に監事をどう置くかは入口にすぎません。本当に大切なのは、医療法人化後もその体制で無理なく運営できるか、届出や決算、役員管理まで含めて整えられるかです。監事の人選で迷っている段階で、医療法人化後の実務まで見据えておくと、あとで慌てにくくなります。
監事の人選だけでなく、医療法人化、役員体制、届出、決算までまとめて整理したい先生は、ご状況に近いメニューからお進みください。



医療法人化の段階から、税務顧問まで見据えて整理することをおすすめします
私たち税理士法人シーガルは、開業医・医療法人専門の税理士法人です。税務顧問サービスは医療専門で、代表税理士が直接担当し、医療法人設立、相続、医業承継にも対応しています。監事の人選のように、設立時の役員体制から始まり、その後の決算、届出、役員運営までつながるテーマは、医療法人化の段階から税務顧問まで見据えて整理することをおすすめします。
税理士法人シーガルの無料の初回面談は、現状整理と顧問契約のご説明の場です。現在どのようなお悩みがあるのか、医療法人化にあたって監事や役員体制をどう考えるべきか、シーガルで継続的に対応すべきテーマかを整理できます。一方で、監事候補の個別可否や個別具体的な税務判断は、顧問契約後に資料確認のうえで対応しています。
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よくある質問
医療法人の監事は親族でも問題ありませんか?
少なくとも原則として避けた方が安全です。自治体の手引きでは、監事は他の役員と親族等の特殊の関係がある者ではないことが求められています。
顧問税理士を監事にしてもよいですか?
慎重に考えるべきです。多くの都道府県では、医療法人と顧問関係にある個人・法人の代表者の就任は適当ではないとされています。現在の顧問税理士をそのまま監事にする前提で動くのは危ないケースがあります。
監事は無報酬でもよいですか?
制度上、役員の報酬等は定款または社員総会決議で定める建て付けです。無報酬の運用自体はあり得ます。ただし、無報酬でも監事の責任が消えるわけではありません。安易に無報酬でお願いするより、役割と責任に見合った形で考えた方が安全です。
重任でも役員変更届は必要ですか?
はい。重任でも役員変更届の提出が必要です。任期管理だけでなく、届出の実務まで含めて漏れがないか確認しておきましょう。
無料の初回面談ではどこまで相談できますか?
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この記事の監修者

税理士法人シーガル
代表社員/
税理士・公認会計士
中込 政博
あずさ監査法人・辻本郷税理士法人を経て、税理士法人シーガルを設立。税金に関する相談はもちろんのこと、公認会計士ですので、医業経営についてもぜひご相談ください!

税理士法人シーガル
代表社員/
税理士・行政書士
遠藤 大樹
医療特化会計事務所・税理士法人山田&パートナーズを経て、税理士法人シーガルを設立。医師・歯科医師に対する税務顧問の他、相続税申告や相続対策・医業承継もお任せください!
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