2026.4.29
病院医療法人の本部費配賦とは?拠点別損益の見える化を徹底解説
「病院は黒字に見えるが、法人全体ではお金が残らない」
「老健は赤字に見えるが、本当にそこまで悪いのか判断しきれない」
「在宅クリニックを伸ばしたいが、どこまで本部費を持たせるべきかわからない」
病院を中核に、老健、在宅クリニック、訪問看護など複数の事業を持つ医療法人では、こうした悩みが出てきます。原因の一つが、本部費(本社費)をどう配賦するかです。人事、経理、情報システム、採用、広報などの共通費を各拠点にどう配るかで、病院・老健・在宅の損益の見え方は大きく変わります。
結論からいうと、本部費配賦で大切なのは、「公平そうに見える配り方」ではなく、「意思決定に使える配り方」です。とくに、収入比率で全部配る、利益で配る、といった単純な方法は、かえって実態を見誤ることがあります。
この記事では、会計基準の説明には入りません。
その代わり、病院・老健・在宅を持つ医療法人が、拠点別損益をどう見える化し、どんな基準で本部費を配るべきかを、実務目線で整理します。
本部費配賦は、経理の集計作業ではありません。
病院、老健、在宅クリニックをどう伸ばすか、どこに人や投資を寄せるかを決めるための数字です。

「自法人では、どこから整理すべきか知りたい」という先生は、まず医療専門の税務顧問サービスをご覧ください。
- 病院医療法人の本部費配賦とは?
- 本部費を配賦しないと、拠点別損益は歪みやすい
- 目的は「責任追及」ではなく「意思決定」
- 細かすぎる配賦は、かえって続かない
- 本部費配賦とは何か
- 本部の共通費を、各拠点や各事業に一定ルールで配ること
- まずは「直課」と「配賦」を分けて考える
- このテーマは「制度」より「管理会計」として理解した方がわかりやすい
- なぜ病院医療法人で本部費配賦が重要なのか
- 病院・老健・在宅クリニックでは収益構造が違う
- 本部の人事・経理・情報システムは、複数事業を横断して支える
- 本部費に入れやすい費用・入れにくい費用
- 入れやすいのは、人事・総務・経理・情報システム
- 役員報酬・顧問料・採用費・広報費は考え方が分かれやすい
- 何でも本部費に入れればよいわけではない
- 配賦基準はどう決める?おすすめは“費目ごとに分ける”考え方
- 人事総務費は職員数や給与支払人数で考えやすい
- 建物関連費は面積、情報システム費は端末数やID数がなじみやすい
- 在宅や訪問部門は、訪問件数や車両台数も基準になり得る
- すべてを1つの基準で配らない
- 収入比率は万能ではない
- 収入比率がよく使われる理由
- 収入規模と本部機能の利用量は一致しない
- 収入比率が向く費目・向かない費目がある
- 利益で配賦するのがオススメできない理由
- 利益は費用発生の原因ではなく、結果だから
- 配賦すると利益そのものが変わるので、基準にすると循環しやすい
- 利益基準は、赤字拠点の問題を隠しやすい
- 利益で配ると、現場の納得を得にくい
- 本部費配賦の簡単な具体例
- 人事総務費を職員数で配る例
- 情報システム費を端末数やID数で配る例
- 採用費や広報費は“全部配賦しない”例もある
- 拠点別損益を見える化すると、経営判断はどう変わるか
- 病院の設備投資の優先順位が決めやすくなる
- 老健の定員戦略や人員配置の見直しにつながる
- 在宅クリニックの伸ばし方や役割分担が見えやすくなる
- 本部費配賦で失敗しやすい4つの落とし穴
- なんとなく収入比率で全部配ってしまう
- 利益基準で配ってしまう
- 項目を増やしすぎて月次が遅れる
- 現場に説明せず、数字だけ出して終わる
- 本部費配賦は、月次はざっくり、年次は精度を上げるのがおすすめ
- 月次は主要費目だけで十分
- 年次で基準や直課範囲を見直す
- 最初から100点を狙わず、続く仕組みにする
- 病院医療法人の本部費配賦は、税務顧問と切り離さない方が安全です
- 本部費配賦は、会計・税務・経営判断がつながるテーマ
- 病院・老健・在宅をまとめて見られる顧問体制の方が、数字が活きやすい
- 無料の初回面談では、どこから整理すべきかを確認する
- よくある質問
- 本部費配賦は、病院が1つでも必要ですか?
- 収入比率で全部配ってはいけませんか?
- 利益基準で配るのはなぜ微妙ですか?
- 月次ではどこまで細かく配賦すべきですか?
病院医療法人の本部費配賦とは?
本部費を配賦しないと、拠点別損益は歪みやすい
本部費配賦をしなくても、病院や老健、在宅クリニックごとの収支は出せます。
ただ、その数字は見かけ上の黒字・赤字にとどまることが少なくありません。
たとえば、病院単体では黒字に見えても、本部の人事、経理、システム、採用機能に大きく支えられていることがあります。反対に、老健や在宅クリニックが赤字に見えても、本部費の乗せ方が粗いだけで、実態以上に悪く見えていることもあります。
つまり、拠点別損益を本当に経営判断に使いたいなら、本部負担込みで見た数字に近づける必要があります。
目的は「責任追及」ではなく「意思決定」
本部費配賦の目的は、病院や老健、在宅クリニックの責任を追及することではありません。大切なのは、次のような判断に使えることです。
どの拠点に先に投資するか
どの事業に人を厚く置くか
どこを伸ばし、どこを立て直すか
どの数字を理事会で重視するか
配賦の数字は、責めるためではなく、迷わず決めるために使うものです。
細かすぎる配賦は、かえって続かない
本部費配賦は、理屈だけを突き詰めると、いくらでも細かくできます。
しかし、細かすぎる配賦は月次を遅らせます。毎月の経営会議に間に合わないなら、その数字の価値は下がります。
本部費配賦で大切なのは、最初から100点を狙うことではありません。
毎月回り、毎月見直せる水準で始める方が、結果として法人経営に役立ちます。
本部費配賦とは何か
本部の共通費を、各拠点や各事業に一定ルールで配ること
本部費配賦とは、法人本部で発生した共通費を、病院、老健、在宅クリニックなどの各拠点や各事業に、一定のルールで配ることです。
代表的な対象は、次のような費用です。
本部人事の人件費
本部総務の人件費
本部経理・財務の費用
共通の情報システム費
法人全体の採用費
法人全体の広報費
こうした費用を、どこまで各拠点へ持たせるかを整理することで、拠点別・事業別損益が見えやすくなります。
まずは「直課」と「配賦」を分けて考える
本部費配賦で最初にやるべきことは、配賦基準を決めることではありません。
まず、直課できる費用と、配賦すべき費用を分けることが先です。
たとえば、
病院だけの看護師採用広告
老健だけの求人媒体費
在宅クリニックだけの患者向け広告
特定拠点だけのシステム導入費
こうした費用は、まずその拠点へ直課する方が自然です。
一方で、
法人全体の人事部門費用
法人全体の経理部門費用
法人共通のシステム保守費
法人全体の採用サイト費用
のように、明確に一拠点へひもづけにくいものは、本部費として配賦する考え方がなじみます。
このテーマは「制度」より「管理会計」として理解した方がわかりやすい

本部費配賦は、制度上の説明から入るより、管理会計として理解した方が実務に合います。
ポイントはシンプルです。
「どの費用をどの拠点へ持たせると、経営の実態に近い数字になるか」を考える。
この発想で進めた方が、理事長や事務長にとっても使いやすい数字になります。
なぜ病院医療法人で本部費配賦が重要なのか
病院・老健・在宅クリニックでは収益構造が違う
病院、老健、在宅クリニックは、同じ医療法人の中にあっても、収益構造がかなり違います。
病院は病床機能や診療機能で数字が動く
老健は定員、稼働率、介護報酬で数字が動く
在宅クリニックは訪問件数や居宅数、体制で数字が動く
この違いがある以上、本部の共通費をどう配るかで、各拠点の損益の見え方は大きく変わります。
本部の人事・経理・情報システムは、複数事業を横断して支える
病院だけを見ていると、本部費配賦はあまり身近に感じないかもしれません。
ただ、病院に老健や在宅クリニックが加わると、法人本部の役割は一気に重くなります。
採用を一元化する
給与計算をまとめる
経理を統一する
システムを共通化する
契約や法務を本部で持つ
こうした本部機能は、複数事業をまたいで支えるものです。
そのため、本部費配賦をしないと、どの拠点がどこまで本部機能の支えを受けているのかが見えにくくなります。
本部費に入れやすい費用・入れにくい費用
入れやすいのは、人事・総務・経理・情報システム
本部費に入れやすいのは、法人全体を支える共通管理機能の費用です。
たとえば、次のようなものは本部費として整理しやすいです。
本部人事の人件費
本部総務の人件費
本部経理・財務の費用
共通システム費
共通の情報セキュリティ費用
本部の管理部門にかかる費用
このあたりは、特定の拠点だけのためというより、法人全体のために発生しているからです。
役員報酬・顧問料・採用費・広報費は考え方が分かれやすい
一方で、次のような費用は一律に本部費へ入れにくいです。
役員報酬
顧問料
採用費
広報費
たとえば、採用費でも、
法人全体の採用サイト費用
病院単独の看護師募集広告
在宅クリニック単独の求人広告
では、性質が違います。
法人全体の採用ブランディングなら配賦しやすいですが、病院単独の看護師募集広告なら病院へ直課した方が自然です。
何でも本部費に入れればよいわけではない
本部費配賦で失敗しやすいのは、何でも本部費へ寄せてしまうことです。
特定拠点にひもづく費用まで本部費にしてしまうと、配賦後損益が雑になります。
考え方としては、
1.まず直課できるかを考える
2.直課できない共通費だけを本部費にする
この順番で整理した方がうまくいきます。
配賦基準はどう決める?おすすめは“費目ごとに分ける”考え方
人事総務費は職員数や給与支払人数で考えやすい
人事、労務、給与計算に関わる費用は、収入規模より職員数や給与支払人数と相性が良いです。
本部人事の負荷は、どれだけ稼いでいるかより、何人の職員を採用し、雇用し、給与処理しているかで決まりやすいからです。
そのため、人事総務費を配るなら、まずは職員数や給与支払人数を基準に置く方が実務に合います。
建物関連費は面積、情報システム費は端末数やID数がなじみやすい
費目ごとに相性の良い基準は違います。
建物関連費 → 面積
情報システム費 → 端末数やID数
ネットワーク費 → 回線数や拠点数
のように、費用の発生原因に近い基準を使う方が自然です。
在宅や訪問部門は、訪問件数や車両台数も基準になり得る
病院だけでなく、在宅クリニックや訪問部門を持つ法人では、訪問件数や車両台数が基準になりやすい費用もあります。
たとえば、
車両の共通管理費
訪問調整の共通費
訪問部門を支える事務負担
などです。
こうした費用を単純な収入比率で配ると、実態からズレることがあります。
在宅部門の特性に合わせた基準を考える方が自然です。
すべてを1つの基準で配らない

本部費配賦で大切なのは、すべてを1つの基準で配らないことです。
人事総務費、情報システム費、建物関連費、採用費では、費用の発生原因が違います。費目ごとに基準を分けた方が、数字の納得感が上がります。
配賦基準の考え方はわかっても、「自法人なら職員数基準か、収入比率か、どこまで直課すべきか」で迷う先生は多いと思います。
本部費配賦は、法人の組織図や拠点構成で答えが変わります。
病院・老健・在宅を持つ医療法人で、何を先に整理すべきか確認したい方は、無料の初回面談をご利用ください。

収入比率は万能ではない
収入比率がよく使われる理由
収入比率は、実務ではよく使われます。
理由は単純で、計算しやすく、説明もしやすいからです。
「収入の大きい拠点ほど、多めに本部費を持つ」という考え方は、一見するとわかりやすく見えます。
そのため、最初の仮置きとして採用されやすい基準です。
収入規模と本部機能の利用量は一致しない
ただし、収入比率は万能ではありません。
なぜなら、収入規模と本部機能の利用量は一致しないからです。
たとえば、
高単価診療が多い病院は収入が大きく出やすい
ただし、人事や労務の負荷が特別高いとは限らない
在宅クリニックは収入規模が小さくても、採用や労務の負荷が大きいことがある
老健は収入が病院ほど大きくなくても、介護職員管理や定員管理で本部負荷が高いことがある
このように、収入規模だけでは本部機能の使い方を表しきれません。
収入比率が向く費目・向かない費目がある
収入比率をすべて否定する必要はありません。
ただし、向く費目と向かない費目があります。
【収入比率が比較的向く費目】
一部の共通管理費
法人全体の経営企画費の一部
【収入比率が向きにくい費目】
人事総務費
労務管理費
給与計算費
情報システム費の一部
訪問部門の共通支援費
つまり、収入比率は「使ってはいけない基準」ではなく、全部を一律に配る基準にしてはいけないと理解する方が実務的です。
利益で配賦するのがオススメできない理由
利益は費用発生の原因ではなく、結果だから
本部費を利益で配賦する方法は、一見すると「利益が出ている拠点が多めに負担する」という意味で公平に見えることがあります。
ただ、利益は本部機能の利用量を表す数字ではありません。
利益は、
診療単価
患者構成
介護報酬や診療報酬の構成
補助金
減価償却
修繕費
医師配置
稼働率
など、多くの要因で動く結果です。
人事、経理、情報システムをどれだけ使ったか、とは直接つながりません。
配賦すると利益そのものが変わるので、基準にすると循環しやすい
利益基準が扱いにくいのは、本部費を配ると利益そのものが変わることです。
利益を見て本部費を配る
配賦すると利益が変わる
その利益をまた基準にしたくなる
このように循環しやすく、管理会計としてはきれいに扱いにくい基準です。
利益基準は、赤字拠点の問題を隠しやすい
利益基準で配ると、赤字の老健や在宅部門には本部費が軽く乗りやすくなります。
一見すると配慮があるように見えますが、実際には拠点の問題が見えにくくなることがあります。
反対に、黒字病院に本部費が重く乗ると、現場からは「頑張った分だけ負担が増えた」と見えやすくなります。これでは、経営管理のための数字が、不満の材料になりやすいです。
利益で配ると、現場の納得を得にくい
配賦後損益は、理事会だけでなく、院長や事務長にも説明できるものでなければ意味が薄いです。
利益基準は、現場から見ると納得感を得にくいことが少なくありません。
そのため、本部費配賦では、利益基準を主軸にするより、費目ごとに業務量や利用実態に近い基準を使う方が、管理会計として扱いやすいです。
いまの税理士や会計担当が、収入比率や利益基準で一律に配賦しているものの、
「それで本当に実態が見えているのか不安」という先生もいらっしゃると思います。
そのような場合は、現在の契約を続けたまま比較できるゆるやかな税理士変更プランもご利用いただけます。

本部費配賦の簡単な具体例
人事総務費を職員数で配る例
たとえば、本部の人事総務費が年間3,200万円あり、職員数が次のような法人を考えます。
病院:200人
老健:100人
在宅クリニック:20人
合計320人ですから、1人あたり10万円の負担として考えると、配賦額は次のようになります。
病院:2,000万円
老健:1,000万円
在宅クリニック:200万円
この配り方が向くのは、人事、労務、給与計算などの負荷が、収入より職員数と連動しやすいからです。
情報システム費を端末数やID数で配る例
情報システム費も、収入比率より端末数やID数の方が合うことがあります。
たとえば、共通システム費が年間1,200万円あり、利用ID数が次のような場合です。
病院:300ID
老健:120ID
在宅クリニック:30ID
合計450IDですから、1IDあたり約2.7万円で考えると、配賦額は次のようになります。
病院:約810万円
老健:約324万円
在宅クリニック:約81万円
病院は端末もIDも多くなりやすいので、こうした基準の方が現実に近いことがあります。
採用費や広報費は“全部配賦しない”例もある
採用費や広報費は、全部を本部費にしない方が整理しやすいです。
たとえば、
法人全体の採用サイト費用 → 配賦
病院単独の看護師募集広告 → 病院へ直課
老健単独の介護職募集広告 → 老健へ直課
在宅クリニック単独の採用広告 → 在宅へ直課
というように分ける方が、拠点別損益が実態に近づきます。
拠点別損益を見える化すると、経営判断はどう変わるか
病院の設備投資の優先順位が決めやすくなる
本部費配賦後の拠点別損益が見えると、どの病院に先に投資すべきかが判断しやすくなります。
たとえば、高額医療機器更新や建物修繕を考えるとき、単に収入規模ではなく、本部負担込みで見た損益を前提に検討できます。
老健の定員戦略や人員配置の見直しにつながる
老健は、定員、稼働率、人員配置のバランスが損益に大きく影響します。
本部費込みの損益が見えると、「どこまでが現場の問題で、どこからが法人全体の負担なのか」が整理しやすくなります。
在宅クリニックの伸ばし方や役割分担が見えやすくなる
在宅クリニックを伸ばすときも、本部費をどう持たせるかで見え方が変わります。
在宅を成長部門として見るなら、初期段階では一定の本部負担を織り込んで育てる、という考え方もあります。
逆に、すでに一定規模まで来ているなら、どこまで自立した採算が取れているかを見たい場面もあります。
本部費配賦で失敗しやすい4つの落とし穴
なんとなく収入比率で全部配ってしまう
わかりやすいという理由だけで、すべてを収入比率で配ると、実態を見誤りやすくなります。
利益基準で配ってしまう
利益は結果指標なので、配賦基準にすると循環しやすく、赤字拠点の問題を見えにくくします。
項目を増やしすぎて月次が遅れる
科目や基準を増やしすぎると、月次集計が遅れます。
月次で見られない数字は、経営会議で使いにくくなります。
現場に説明せず、数字だけ出して終わる
配賦基準がブラックボックスだと、院長や事務長は数字を使いません。
数字を出すだけでなく、なぜその基準なのかを説明できることが大切です。
本部費配賦は、病院・老健・在宅の拠点別損益を見える化する入口です。
設立後の運営まで見据えて整理したい方は、医療専門の税務顧問サービスをご覧ください。
本部費配賦は、月次はざっくり、年次は精度を上げるのがおすすめ
月次は主要費目だけで十分
月次では、まず主要費目だけ配れば十分です。
人事総務費
経理財務費
共通システム費
全体採用費の一部
このあたりを中心に配るだけでも、拠点別損益の見え方はかなり変わります。
年次で基準や直課範囲を見直す
月次で走らせながら、年次で
この費用は直課にした方がよいか
配賦基準は見直した方がよいか
どこが重すぎるか
を確認すれば十分です。
最初から完璧なルールを作ろうとするより、回しながら整えた方が実務では続きます。
最初から100点を狙わず、続く仕組みにする

本部費配賦は、1回きれいに作ることより、毎月続けることに価値があります。
比較できる数字が3か月、6か月、1年と積み上がると、法人の意思決定にかなり使いやすくなります。
病院医療法人の本部費配賦は、税務顧問と切り離さない方が安全です
本部費配賦は、会計・税務・経営判断がつながるテーマ
本部費配賦は、単なる集計の話ではありません。
実際には、次のような論点ともつながります。
役員報酬の整理
顧問料の整理
採用費や広報費の整理
委託費の見直し
消費税の影響
設備投資の優先順位
つまり、本部費配賦は、管理会計だけ切り出して考えるより、税務や経営判断も含めて整理した方が安全です。
病院・老健・在宅をまとめて見られる顧問体制の方が、数字が活きやすい
病院だけを見ていると、本部費配賦は形だけになりやすいです。
老健、在宅、訪問看護まで含めて、法人全体を見られる顧問体制の方が、数字が経営判断に活きやすくなります。
無料の初回面談では、どこから整理すべきかを確認する
税理士法人シーガルの無料の初回面談は、現状整理と顧問契約のご説明の場です。
現在どのような拠点構成なのか、何を本部費にしているのか、どこから整理すべきかを確認できます。
一方で、個別具体的な配賦設計や税務判断は、顧問契約後に資料確認のうえで対応しています。
本部費配賦だけでなく、 病院・老健・在宅の拠点別損益、役員体制、届出、決算までまとめて整理したい先生は、ご状況に近いメニューからお進みください。



よくある質問
本部費配賦は、病院が1つでも必要ですか?
病院が1つでも、老健や在宅クリニックなど複数の事業を持つなら必要になることがあります。
大切なのは、病院の数より、共通費をどこにどう持たせるべきかです。
収入比率で全部配ってはいけませんか?
簡便法として使う余地はありますが、万能ではありません。
人事総務費や労務管理費など、収入規模と利用実態がズレやすい費用まで一律で配ると、実態を見誤りやすくなります。
利益基準で配るのはなぜ微妙ですか?
利益は本部機能の利用量を表す数字ではなく、収益構造や減価償却、補助金などの影響を受ける結果指標だからです。
しかも、本部費を配ると利益自体が変わるので、配賦基準にすると循環しやすくなります。
月次ではどこまで細かく配賦すべきですか?
最初から細かくしすぎるより、月次は主要費目だけに絞り、年次で精度を上げる方が実務では回りやすいです。
この記事の監修者

税理士法人シーガル
代表社員/
税理士・公認会計士
中込 政博
あずさ監査法人・辻本郷税理士法人を経て、税理士法人シーガルを設立。税金に関する相談はもちろんのこと、公認会計士ですので、医業経営についてもぜひご相談ください!

税理士法人シーガル
代表社員/
税理士・行政書士
遠藤 大樹
医療特化会計事務所・税理士法人山田&パートナーズを経て、税理士法人シーガルを設立。医師・歯科医師に対する税務顧問の他、相続税申告や相続対策・医業承継もお任せください!
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